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講座 「まち」をつくる側からの提言・6
地方都市におけるバリアフリー化の実践
著者: 木村一裕1
所属機関: 1秋田大学工学資源学部土木環境工学科
ページ範囲:P.897 - P.901
文献購入ページに移動 1.はじめに
地方都市と大都市の交通環境を比較すると,大都市圏や地方中枢都市では鉄道やバス等の公共交通が整備されているのに対し,地方都市では,公共交通のサービス水準が低く,自動車交通が果たす役割が相対的に大きいことがあげられる.このことは,自動車を利用することのできない地方都市の住民は,モビリティの点において非常に不利な状況に置かれていることを意味している.
高齢者や障害者は,自動車を利用できる環境にある人は多くはなく,これらの人々は,バス等の公共交通やタクシー,あるいは家族やボランティア団体等による送迎に頼らざるを得ない環境にある.更に乗合バスについては,生活路線の維持方策の確立を前提に,遅くとも平成13年度までに需給調整規制が廃止され,バス路線の参入・撤退が容易になることから,高齢者・障害者のみならず,地域住民の交通をどのように確保するかということは,自治体にとってきわめて重要な課題となっている.
秋田県鷹巣町は,住民参加によって,着実に福祉のまちづくりが進められている町の1つである.本稿では,同町におけるまちづくり活動,交通環境整備の活動を紹介し,地方における今後の交通確保について考察してみたい.
地方都市と大都市の交通環境を比較すると,大都市圏や地方中枢都市では鉄道やバス等の公共交通が整備されているのに対し,地方都市では,公共交通のサービス水準が低く,自動車交通が果たす役割が相対的に大きいことがあげられる.このことは,自動車を利用することのできない地方都市の住民は,モビリティの点において非常に不利な状況に置かれていることを意味している.
高齢者や障害者は,自動車を利用できる環境にある人は多くはなく,これらの人々は,バス等の公共交通やタクシー,あるいは家族やボランティア団体等による送迎に頼らざるを得ない環境にある.更に乗合バスについては,生活路線の維持方策の確立を前提に,遅くとも平成13年度までに需給調整規制が廃止され,バス路線の参入・撤退が容易になることから,高齢者・障害者のみならず,地域住民の交通をどのように確保するかということは,自治体にとってきわめて重要な課題となっている.
秋田県鷹巣町は,住民参加によって,着実に福祉のまちづくりが進められている町の1つである.本稿では,同町におけるまちづくり活動,交通環境整備の活動を紹介し,地方における今後の交通確保について考察してみたい.
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