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文献詳細

雑誌文献

理学療法ジャーナル35巻6号

2001年06月発行

文献概要

特集 筋力再検討

筋力強化法の変遷とその背景

著者: 岡西哲夫1

所属機関: 1藤田保健衛生大学リハビリテーション専門学校

ページ範囲:P.379 - P.386

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はじめに

 今日,医療費の増大,超高齢化社会の到来,福祉の充実など様々な背景から,入院期間の短縮やクリティカルパスの導入など医療効率の向上が求められている.このような医療状況のなかにあって,理学療法においても,限られた治療期間においていかに自らの治療効率を高めるかという視点をもつこと,言い換えれば,理学療法の技術や科学性の真偽を問うことが重要かつ早急の課題となっている.「筋力強化法の変遷とその背景」についても,こうした時代的背景を踏まえて論述する必要があろう.

 さて,筋力強化法の研究を歴史的に概観すれば,①過負荷の原則からみた等尺性と等張性運動との効果の比較,②効果を構成する筋の肥大と学習要素の比較,③等速性運動による練習方法,④遠心性収縮と求心性収縮の効果の違い,⑤閉鎖性運動連鎖と開放性運動連鎖の運動効果の違い,⑥パフォーマンスにおいて筋力が発揮できるかというような流れがある.本稿では,これらの筋力強化法について,時間を追った陳列ではなく,その変遷の背景にある歴史的必然性を,「いかにしたら治療効果を上げられるか」という今日的視点を切り口にして解き明かしてみたい.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1359

印刷版ISSN:0915-0552

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