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文献詳細

雑誌文献

理学療法ジャーナル35巻6号

2001年06月発行

文献概要

特集 筋力再検討

骨粗鬆症に対する筋力増強とその影響

著者: 盆子原秀三1 黒澤尚2

所属機関: 1江東病院リハビリテーション室 2順天堂大学医学部整形外科

ページ範囲:P.410 - P.415

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はじめに

 予防的観点から骨粗鬆症の運動療法を確立することは,健康に対する啓蒙,ひいては高齢化社会での医療費削減の一環として十分に意義のあることと予測される.骨粗霧症については,1980年代の骨定量法の進歩にともなって精度の高い骨塩定量化が可能となり,より正確なデータによる研究が行われている.リハビリテーションの分野においては,徐々に予防としての運動療法の必要性が叫ばれつつあるが,予防としての治療行為自体,現在の医療保険制度の対象外とされており,臨床的な研究はほとんど無いに等しい.

 また,本症の診断基準についても幾つかあり,それぞれの立場によって治療方針や,その適応,治療開始時期などが異なっているのが現状である.本稿では,二次的な予防の観点から,閉経後女性の骨粗鬆症に焦点を絞り,運動療法,特に筋力増強運動により本疾患の進行を予防できるか否かについて文献的に考察し,更に臨床場面を通じて若干の知見を述べることとしたい.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1359

印刷版ISSN:0915-0552

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