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文献詳細

雑誌文献

理学療法ジャーナル36巻1号

2002年01月発行

文献概要

特集 臨床現場にいかす障害構造・障害分類 WHO国際障害分類を障害者のための臨床現場にどういかすか

1)身体障害者リハビリテーションの立場から

著者: 大川弥生1

所属機関: 1国立長寿医療研究センター老人ケア研究部

ページ範囲:P.21 - P.26

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はじめに

 ―実践的武器としての障害構造論・分類

 リハビリテーションの理念は「全人間的復権」1,2)であり,具体的には1人ひとりの障害のある人(以下障害者)の最大限のQOLの向上といえよう.我々リハビリテーションの専門家はその実現にむけて対応しているのであるが,その専門的対応の過程は非常に複雑なものである.この過程を真に障害者本位として行うために,障害構造論とそれをもとにしたWHO国際障害分類は実践的武器として非常に有益である.

 障害構造論は理論のための理論ではない.また障害分類は,一部で誤解があるように単に障害を分類・記載するためのものではなく,ましてや障害者を分類しようとするものではない.

 ICIDHのICFへの改定を契機として,障害構造論・分類の臨床実践の武器としての効用を再認識いただきたい.ICFでは具体的障害分類もICIDHと比べて格段に臨床実践にとって有意義なものとなっており,その活用が期待されるものである.

 障害構造論・分類は身体障害者リハビリテーションの分野において,調査・研究などの様々な分野で活用されるものであるが,紙幅の制約もあり,本稿では1人ひとりのリハビリテーションを実現するための実践的武器としての面について,特に障害構造を主体として論じることとする.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1359

印刷版ISSN:0915-0552

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