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特集 医療事故管理
転倒症例における医療事故管理
著者: 上内哲男1 武藤芳照2
所属機関: 1東京厚生年金病院リハビリテーション科 2東京大学大学院身体教育学講座
ページ範囲:P.763 - P.769
文献購入ページに移動東京消防庁の調査によれば1),1997年に家庭内での不慮の事故により,東京消防庁救急隊によって搬送されたもののうち,受傷原因の第1位と2位は転倒,転落であり,65歳以上の高齢者に限るとその割合は,それぞれ63.4%,12.5%にものぼり,年々増加傾向にある.また,入院患者の転倒・転落事故に関する報告では2~4),発生頻度はおよそ4~12件/1,000ベッド/日といわれており,転倒・転落事故そのものは屋内外,病院などの施設などを問わず,日常的に発生するものとの認識が必要である.このような視点に立って,本稿では,転倒症例に対する医療事故管理として,1997年から当院健康管理センターに開設された「転倒予防教室」でのかかわりを通して,転倒事故防止のための具体的な取り組みについて概説する.
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