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文献概要
プログレス
Shuttle walking testの有用性
著者: 有薗信一1 千住秀明2 高橋哲也1
所属機関: 1群馬県立心臓血管センター心臓リハビリテーション室 2長崎大学医学部保健学科理学療法学専攻
ページ範囲:P.782 - P.784
文献購入ページに移動呼吸器疾患患者や心疾患患者に対するリハビリテーションの運動耐容能評価は,患者の最大運動能力の把握に加えて,運動制限因子の検出や運動処方を目的に行われ,薬物療法や運動療法などの治療効果判定にも行われる.現在,臨床で用いられている運動耐容能評価法には,呼気ガス分析を併用する心肺運動負荷試験をはじめ,6分間歩行テスト(six minutes walkingtest;6MWT)や12分間歩行テストなどのフィールドウォーキングテストがある.呼気ガス分析を併用した心肺運動負荷試験では正確な運動耐容能評価が可能な反面,使用する呼気ガス分析装置,トレッドミル,エルゴメータなどの機器は高額であり,かっ,熟練したスタッフを必要とすることから,すべての施設で実施できるとは限らない.一方,6MWTは比較的実施が容易で,特別な器具や装置を必要としないことや,歩行という日常生活動作によって評価する利点をもち,臨床や研究の場で広く用いられている1).しかし,6MWTも,負荷が定量化されていないことや,患者の意欲や慣れによって結果が左右するといった標準化の欠如の問題が指摘されている2).これらの問題を補い,検査手順が標準化されたシャトルウォーキングテスト(shuttle walking test;SWT)が近年注目をあびている3).このテストは,英国の理学療法士Singhらによって開発され,最近,日本語版も完成した.本稿ではそのSWTの詳細について紹介する.
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