icon fsr

文献詳細

雑誌文献

理学療法ジャーナル36巻2号

2002年02月発行

文献概要

書評

Blanche EI, et al.,高橋智宏(監訳)―神経発達学的治療と感覚統合理論―セラピストのための実践的アプローチ

著者: 中川法一1

所属機関: 1市立吹田市民病院リハビリテーション科

ページ範囲:P.107 - P.107

文献購入ページに移動
 「神経発達学的治療と感覚統合理論」と題された本書は,子どもの治療場面で圧倒的に多くのセラピストによって支持されているが,各々が固有なものであったアプローチ法である,神経発達学的治療(NDT)と感覚統合を臨床の場で効果的に組み合わせて使う試みの結果として書かれたものであるとされている.しかし,体系確立からすれば後輩にあたる感覚統合がNDTのハンドリング技術を上手く取り込んだという感は否めない.英国で提唱されたNDTは臨床での疑問を治療技術手法として展開させたが,研究そのものは後に米国で行った.だが,感覚統合は臨床での疑問をまず研究し,理論を根拠に治療概念を導いた,という体系確立の歴史記述表現も極めて米国的であり,ある面ではアメリカンスタンダードとして読むべきである.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1359

印刷版ISSN:0915-0552

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?