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1ページ講座 理学療法用語~正しい意味がわかりますか?
文献概要
ヒトは単関節運動から多関節運動まで無数の運動が可能であるが,いくつかの関節や筋群が同時に,あるいは順序立てられて活動することにより目的や条件にあった動作が可能となる.例えば,テーブルの上にあるコーヒーカップを持とうとして手を伸ばしたとき,手指を開くと同時に手関節を背屈している.これらは自動的に行われているもので,一定の関節運動と筋活動パターンを示す.
1876年Ferrierが,伸筋と屈筋との拮抗筋間協調活動に基づく筋運動をcoordinated synergic muscular movementとして初めてシナジーという概念を用いたといわれている1).また,立った姿勢でテーブルの上のコーヒーカップを取ろうとする場合,手を伸ばすという随意運動と並行して姿勢を維持するための活動が自動的に行われている.この運動も一定の運動パターンを呈する.Bernsteinは,階層性運動制御の立場から,随意運動を行う場合,随意運動そのもののほかに姿勢を維持するためのコマンドが必要で,それは局部の感覚情報を含めた条件により特別な筋活動パターンを呈する運動として表出される.彼はそれを姿勢シナジー(postural synergy)と称した2).
1876年Ferrierが,伸筋と屈筋との拮抗筋間協調活動に基づく筋運動をcoordinated synergic muscular movementとして初めてシナジーという概念を用いたといわれている1).また,立った姿勢でテーブルの上のコーヒーカップを取ろうとする場合,手を伸ばすという随意運動と並行して姿勢を維持するための活動が自動的に行われている.この運動も一定の運動パターンを呈する.Bernsteinは,階層性運動制御の立場から,随意運動を行う場合,随意運動そのもののほかに姿勢を維持するためのコマンドが必要で,それは局部の感覚情報を含めた条件により特別な筋活動パターンを呈する運動として表出される.彼はそれを姿勢シナジー(postural synergy)と称した2).
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