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文献詳細

雑誌文献

理学療法ジャーナル36巻5号

2002年05月発行

文献概要

入門講座 関連領域の基礎知識・5

消化器学―主に運動と消化管と全心身の相互作用

著者: 賀来正俊12

所属機関: 1賀来医院 2KOBE SPORTS ACADEMY実践スポーツ内科学・生体防御・臨床代謝学

ページ範囲:P.345 - P.353

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 プロローグ

 食事が美味しくない.義務的に食べているだけだ.食欲も湧かず砂利を噛んでいるようだ.食べるとお腹が張る.胃もたれする.食べたとたんに下痢をする.お腹がキリキリ痛くなる.便秘で食べる気がしない.どんな豪華料理にも好物にも関心が持てない.気持ち悪くむかつきそうで,もう食事の話はうんざりだ.などという状態では,良好な食事行為や栄養摂取ができないため,せっかくの一生懸命の理学療法(PT : Physical therapy)でも高い効果は望めない.なぜなら,摂取された適切な栄養成分とそれによって作られた機能物質や構成物質こそが,障害された臓器・組織・細胞の再生や回復を成立させていくからである.

 消化器学は普段なかなか注目されない分野ではあるが,ここではまず多彩で重要な消化器(主に消化管)の役割について述べる.次いで,PTが消化管および全身に及ぼす影響と,逆に消化管が障害部分と心身に及ぼす効果について述べる.理学療法士の方々が大いに興味をもっていただければ幸いである.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1359

印刷版ISSN:0915-0552

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