icon fsr

文献詳細

雑誌文献

理学療法ジャーナル36巻5号

2002年05月発行

文献概要

1ページ講座 理学療法用語~正しい意味がわかりますか?

バランス

著者: 望月久1

所属機関: 1東京都立大塚病院リハビリテーション科

ページ範囲:P.373 - P.373

文献購入ページに移動
 バランスは理学療法士にとって使用頻度が高い用語であるが,明確に表現しようとすると戸惑うことが多い用語でもある.またバランスに関連する用語に,姿勢,姿勢調節,立ち直り反応,平衡反応,平衡機能などがあるが,これらの用語とバランスの関連も個々の理学療法士によって微妙に異なっているように思われる.ここでは,バランスおよび関運する用語について,なるべく多くの理学療法士が同意できることを念頭に整理してみたい.

 私たちの身体は重力の影響下にあり,常に重力方向に引かれている.また私たちの身体は一塊りの硬い構造ではなく,四肢や頭部,体幹などの身体部位から成る分節構造をとっている.このことに対応して,外部から観察される身体のありさまである姿勢は,身体と重力方向の関係を示す体位と,身体各部位の位置関係を示す構えの2つから記述される.運動は姿勢の連続的な変化として捉えることもでき,姿勢は身体運動を考える際の基本になる.通常の意味でバランスが良いことは,綱渡りや体操の平均台の演技に見てとれるように,転倒せず安定して姿勢保持や運動を遂行できることを指しており,そのためには身体各部位の配置を適切に調節しなくてはならない.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1359

印刷版ISSN:0915-0552

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら