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講座 理学療法に生かすICF・3
ICFの基本的な考え方をリハビリテーションの実際にいかに生かすか(2)―リハビリテーション(総合)実施計画書に体現されたICFの理念(2)
著者: 大川弥生1
所属機関: 1国立長寿医療研究センター老人ケア研究部
ページ範囲:P.441 - P.447
文献購入ページに移動本誌の特集1)で既に詳しく述べているが,リハビリテーションとはその患者の人生を大きく左右する重大な過程である.それは非常に複雑な多数の因子からなるが,それらの因子を整理してまとめあげ,たった一つの(唯一の)プログラムを定めて進めていくものである.そして当然のことながらそのプログラムとは疾患や障害の種類が同じであれば誰にでも共通というものではなく,個々の患者によって大きく異なる個別的・個性的なものである.
この複雑で重大な思考過程それ自体が,リハビリテーション医療における専門的技術として位置づけられるべきものと筆者は考えている.そしてそのような問題整理のための非常に切れ味の鋭い有効な武器が,生活機能分類・構造なのである.武器という強い表現を用いるのは,この整理を通して個々の患者にとっての唯一無二の,最良のプログラムをたてることは,非常に手ごわい作業だからである.
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