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文献詳細

雑誌文献

理学療法ジャーナル36巻8号

2002年08月発行

文献概要

特集 ファシリテーションは今

スポーツとファシリテーション―PNFとスポーツ

著者: 新井光男1 柳澤健2

所属機関: 1広島逓信病院 2東京都立保健科学大学

ページ範囲:P.579 - P.587

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はじめに

 近年スポーツ・トレーニングにおいて固有受容性神経筋促通法(PNF;proprioceptive neuromuscular facilitation)1,2)が用いられることが多い.

 PNFは,1940年代後半に,医師であるKabat博士がポリオ後遺症患者の筋収縮力を高めるために生理学的理論を構築し,理学療法士のKnottとVossと一緒に開発した運動療法である.現在では脊髄性の疾患だけでなく,中枢神経疾患・末梢性神経疾患・スポーツ傷害なども対象とされている.PNFの定義は,「主に固有受容器を刺激することによって,神経筋機構の反応を促通する方法」である2)

 スポーツの神経筋パフォーマンスの向上3)のためにPNFは有益であるが,スポーツ・トレーニングや治療の場面で,PNFの名前だけが先行しており,適用や技術の応用は混乱している.今回,神経筋パフォーマンスにおけるPNFのアプローチの意義と効果に関する検証の報告および限界を述べる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1359

印刷版ISSN:0915-0552

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