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特集 新しい下肢装具
膝・足関節のスポーツ傷害に対する装具と理学療法
著者: 中江徳彦1 小柳磨毅2
所属機関: 1豊中渡辺病院リハビリテーション科 2四條畷学園短期大学リハビリテーション学科理学療法学専攻
ページ範囲:P.673 - P.682
文献購入ページに移動近年,スポーツ用装具の発達はめざましく,スポーツの現場でも装具が幅広く使用されるようになった.特にスポーツ用のコルセットやサポーターなどは,比較的容易に入手が可能となり,装具はスポーツ選手にとって用具の一部となってきている(図1).スポーツ用装具が普及した背景には,材料の進歩や生体工学に基づくデザインの開発,またテーピングに比べて低コストであるなどの要因がある.
スポーツ用装具の目的は,①組織の保護,②機能の改善,③疼痛の軽減・除去であり,使用目的に応じて予防用,治療用,再発予防用に大別される.しかし装具が外傷発生や障害予防に有効であったとする報告1,2)がある一方で,装具装着による外傷発生率の上昇やパフォーマンスの低下など有効性に対して否定的な報告3~5)も多い.したがって装具の使用にあたっては,その機能と効果をはじめ,損傷組織の治癒過程や機能障害およびスポーツ動作の回復程度についても十分に理解しておく必要がある.
本稿では膝・足関節のスポーツ傷害に対する装具の選択と理学療法について紹介する.
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