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プログレス
痴呆患者に対する集団指導と個別指導―理学療法士のかかわり
著者: 上村佐知子1
所属機関: 1秋田大学医学部保健学科
ページ範囲:P.46 - P.48
文献購入ページに移動 2000年の実態調査によると,理学療法の対象疾患としての「痴呆」は第5位であった1).これまで「痴呆」を有する障害老人に対する理学療法は,残存機能の維持・向上や転倒予防を目的に実施されてきたが,一部では精神的な効果(認知能力の改善,情動の安定,問題行動の鎮静,生活のリズムの形成など)も期待されている2,3).もし,そうであるのならば「痴呆」そのものに対する理学療法の効果は,効率も含めてさらに検討されなければならないと考える.
痴呆の分類と臨床症状
痴呆は,一般にアルツハイマー型痴呆や脳血管性痴呆などに分類される.また,中核症状である認知障害のほか,問題行動となる不穏・徘徊などの周辺症状を有することが多く,臨床場面では,これら対するアプローチが必要となる4).中等度以上の痴呆患者に対する中核症状への治療は,薬物治療も含めて効果的な進展はみられていないが4),周辺症状に対しては,薬物療法と同様にリハビリテーションの効果が示されているものもある5,6).
痴呆の分類と臨床症状
痴呆は,一般にアルツハイマー型痴呆や脳血管性痴呆などに分類される.また,中核症状である認知障害のほか,問題行動となる不穏・徘徊などの周辺症状を有することが多く,臨床場面では,これら対するアプローチが必要となる4).中等度以上の痴呆患者に対する中核症状への治療は,薬物治療も含めて効果的な進展はみられていないが4),周辺症状に対しては,薬物療法と同様にリハビリテーションの効果が示されているものもある5,6).
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