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書評
―宇野 彰(編著)―「高次神経機能障害の臨床実践入門」 フリーアクセス
著者: 前川喜平1
所属機関: 1東京慈恵会医科大学
ページ範囲:P.27 - P.27
文献購入ページに移動局在診断(Being),神経症候学(平山惠造),ベッドサイドの神経の診方等で成人神経学を勉強した私にとって本書のタイトルは非常に魅力的である.成人神経学と小児神経学の最大の相違は,成人神経学は完成された神経組織の障害に基づくものであるのに対し,小児神経学は発展途上の障害に基づく点である.胎生期から完成されるまでの障害の時期・程度・範囲により多様な症状を呈するのが特徴である.成人神経学の基礎である局在診断の知識はあまり役に立たず,脳障害の概念で理解せざるを得ないのが現状である.
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