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文献詳細

雑誌文献

理学療法ジャーナル37巻10号

2003年10月発行

文献概要

1ページ講座 理学療法用語~正しい意味がわかりますか?

行動療法

著者: 小林和彦1

所属機関: 1筑波技術短期大学

ページ範囲:P.883 - P.883

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 行動療法は,問題行動,不適応行動,病的行動の発生と持続の姿を学習心理学の立場から捉え,それらを学習心理学的原理に立つ技法によって適応的に改変治療せしめようとする心理治療の方法である.

 また,行動療法は行動主義に立脚するもので,人間行動の大部分を占める学習性行動に着目し,問題行動の多くもまた学習性行動であると考える.行動療法は心理療法各派と対照的であるが,その違いは次のような点にある.まず治療対象として,客観的・操作的に捉え得る目標行動を定める.次に,その消滅または形成・獲得という行動変容を意図する.その結果,もとの問題行動やもとの情動(不安など)が形を変えるので,不安軽減や現実への再適応が始まる.やがて患者自らの内発的意志の発動が起こり,全人格の再体制化が行われ,治療効果が深化していくと期待される.行動療法ではこの最終段階は好ましいものではあるが,2次派生的段階であって,必ずしも治療目標として直接意図はしない.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1359

印刷版ISSN:0915-0552

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