文献詳細
文献概要
特集 整形外科疾患のクリティカルパス
腱板損傷のクリティカルパスの現状と課題
著者: 村木孝行1 中島知隆2 石田暉3
所属機関: 1東海大学医学部附属病院リハビリテーション科 2東海大学医学部整形外科学教室 3東海大学医学部リハビリテーション医学教室
ページ範囲:P.96 - P.103
文献購入ページに移動CPの導入に関しては多くの施設で看護師が中心となって作成されている印象を受ける.CPがスムーズに導入されない場合,原因の一つとして医師の抵抗や無関心が挙げられている.その理由は,医療の標準化により患者に対する個別的な診療が阻害されてしまうという懸念があることや,わが国の現状として医師が多くの雑用まで抱えており,業務が多忙であるためといわれている1).このような問題は医師だけでなくわれわれ理学療法士にも当てはまるのではないだろうか.少なくとも個別的な対応が難しいという懸念は誤解であり,実際にCPを導入してみても“患者に与えられるべき治療・ケア”,つまり標準的な医療が明確になるに過ぎず,個別性に対してはCPからの逸脱(以下,バリアンス)という形で捉えられ,個別に対処していくことができる.
掲載誌情報