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文献詳細

雑誌文献

理学療法ジャーナル37巻2号

2003年02月発行

文献概要

理学療法の現場から

困難事例の切り口として―チームの一員としてのPT活動

著者: 鈴木育代1

所属機関: 1東京都戸豊島区中央保健福祉センター

ページ範囲:P.127 - P.127

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 「リハビリに熱心なんだけど,ちょっとやりすぎでは…」という相談が,民間のケアマネジャーから保健福祉センター(以下,センター)に入った.介護を受けている母親は80歳代,脳血管障害後遺症による片麻痺,要介護Ⅳである.介護をしている娘は,医療機関で「リハビリに熱心な娘」として有名だったようだが,母親が自宅に帰ってからは「歩かせたい,寝たきりにさせたくない」という一心から猛烈にリハビリをさせていたようだ.娘は他人を自宅に入れたくないようで,「介護疲れがある」と言いながらも,ホームヘルパーを利用せず,自分の外交の仕事にも母親を一緒に連れて行っていた.

 熱心すぎる介護の裏に「虐待」が見え隠れしている場合,このような介護者は「第三者の介入」を嫌うことが往々にしてある.しかし「リハビリの専門家に確認してもらいましょう」という援助者の言葉に,介護者の気持ちがほぐれ,理学療法士(以下,PT)の訪問を糸口に,保健師や看護師などが介入するきっかけができることもある.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1359

印刷版ISSN:0915-0552

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