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文献詳細

雑誌文献

理学療法ジャーナル37巻5号

2003年05月発行

文献概要

1ページ講座 理学療法用語~正しい意味がわかりますか?

運動学習

著者: 大橋ゆかり1

所属機関: 1茨城県立医療大学保健医療学部 理学療法学科

ページ範囲:P.407 - P.407

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 運動学習は行動に比較的永続的な変化をもたらすとされている.学習効果が永続するためには,学習結果を長期記憶として貯蔵する必要がある.

 人間が外界から情報を取り込む際のボトム・アップ処理は,次のように行われる.視覚を例にとれば,外界の情報はまず網膜上に投射される.しかし網膜上のすべての情報が“見えている”わけではなく,人間が注意を向けた一部の情報のみが“見える”,すなわち“知覚される”.網膜上に映った情報が「短期感覚貯蔵」,知覚された情報が「短期記憶」である.短期記憶も何も手を加えなければ,数分で忘却されてしまう.しかし,短期記憶内にある情報に繰り返し注意を向ける,意味づけする,分析するというような処理をすると,情報が安定化し,「長期記憶」として貯蔵される.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1359

印刷版ISSN:0915-0552

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