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文献詳細

雑誌文献

理学療法ジャーナル37巻7号

2003年07月発行

文献概要

とびら

診療録と潜艦日記

著者: 渡辺京子1

所属機関: 1亀田総合病院リハビリテーション室

ページ範囲:P.541 - P.541

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 学生時代,臨床実習先だった座間米陸軍病院には,大勢の若い負傷兵士がベトナム戦争の前線から送られてきました.あれから湾岸戦争,アフガニスタンからイラク攻撃まで,世界のあちこちで戦火が絶えません.争いを回避する手だてはないものか,過去から学ぶことがあるはずです.

 私の父も真珠湾攻撃に参戦し,1941年11月16日から12月27日までの間の,万年筆で書かれた潜艦日記が残されています.戦争に遭遇した軍人としての思いが達筆にして簡潔な文章に込められています.しかし終戦直前に南方諸島で潜水艦と共に戦死しました.戦争がなければ父母も私も違った人生を送っていたでしょう.戦後の厳しい生活を母子家庭で乗り切った母は,「これからの女性は手に職を持たなければならない」が口癖で,孟母の教えに従い私は理学療法士(以下PT)の道に進みました.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1359

印刷版ISSN:0915-0552

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