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文献詳細

雑誌文献

理学療法ジャーナル37巻7号

2003年07月発行

文献概要

入門講座 活動向上に生かす動作分析➊

脳性まひ児の動作分析

著者: 横井裕一郎1 福士善信1 小塚直樹2

所属機関: 1北海道立札幌肢体不自由児総合療育センター 2札幌医科大学保健医療学部理学療法学科

ページ範囲:P.581 - P.586

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 脳性まひは,出生前後の中枢神経系の損傷により神経学的問題が起こる障害である.その特徴は,痙縮やスパズムといった筋緊張の亢進や,相反神経支配の偏りによる運動パターンの定型化,運動の未熟さなどが挙げられる.そして長年の定型的な運動によって,筋の短縮,関節の変形拘縮,疼痛など整形外科的問題が起こり,活動が制限され,結果的に日常生活動作が制限される.また運動の多様性の乏しさや,誤った感覚運動のフィードバック・フィードフォワードを積み重ねた発達により,個々の障害像が作られる1,2)

 上記の特徴を持つ脳性まひ児の動作分析は,寝返り,座位,立位,歩行など基本的動作の他に,日常生活の動作分析を通して,全体的な運動の特徴を捉えることが必要となる3~5).またわれわれの姿勢動作は,課題遂行が目的であり,環境への適応または要求によって決定する6).よって動作分析は,現在の生活環境に適応した動作なのか,また環境設定によって日常生活動作が可能になるかという観点も含める必要がある.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1359

印刷版ISSN:0915-0552

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