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特集 脳卒中の理学療法の展開
脳卒中に対する体力科学的評価とトレーニング
著者: 山田純生1 森尾裕志2 小林亨3 竹谷晋二3 平野康之2
所属機関: 1名古屋大学医学部保健学科 2聖マリアンナ医大横浜市西部病院リハビリテーション部 3聖マリアンナ医大病院リハビリテーション部
ページ範囲:P.654 - P.660
文献購入ページに移動さて,体力科学的評価・トレーニングは改善標的をフィットネスの向上に設定し,その改善を目指すアプローチと思ってよい.したがって“介入標的となる機能障害”とは,フィットネスの構成要素である,心肺持久力,柔軟性,筋力,身体バランス,の4者がその代表的なものとなる.ちなみに,米国理学療法士協会ではこれに身体構造と身体組成を入れた6項目をフィットネス評価項目としている1).身体構造とは文字どおり身体の骨性支持構造であり,整形外科的障害までも包含する新しいフィットネス概念として実に理学療法士らしい視点と思う.これらの項目の中で,本稿では筆者らがこれまで行ってきた主として脳卒中の筋力,心肺持久力についての疾患特異的評価を紹介しながら,その測定意義ならびにトレーニング上の留意点について考えてみたいと思う.
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