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特集 脳卒中の理学療法の展開
脳卒中に対する経頭蓋磁気刺激
著者: 出江紳一1
所属機関: 1東北大学大学院医学系研究科肢体不自由学分野
ページ範囲:P.675 - P.682
文献購入ページに移動経頭蓋磁気刺激(TMS:transcranial magnetic stimulation)は誘導電流により脳を経皮的に興奮させる,いわばelectrodeless electrical stimulationである.一次運動野の刺激による骨格筋の興奮は,運動誘発電位(MEP:motor evoked potential)として記録される.Barkerら8)による最初の報告以来,TMSはその簡便性と「非侵襲性」から,主に運動機能系の基礎的研究と運動障害の診断・評価に広く用いられてきた.近年反復TMSによる中枢神経興奮,あるいは抑制の治療効果が注目されるようになり,うつ病9),パーキンソン病10),脊髄小脳変性症11),書痙12,13),てんかん14)などへの応用が研究されている.
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