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1ページ講座 理学療法用語~正しい意味がわかりますか?
注意障害
著者: 網本和1
所属機関: 1東京都立保健科学大学
ページ範囲:P.683 - P.683
文献購入ページに移動1.注意とは
注意という言葉自体は,極めて一般的なものである.「夜道に注意する」「風邪を引かないよう注意する」「歩きタバコをやめるよう注意する」など,留意,配慮,叱責の意味で日常生活において当然のように頻回に用いられている.このことが後述する注意障害の示す医学的,臨床的意味を修飾しその全容を捉えることの困難をもたらしているのである.
ここで俎上にあげようとする「注意」とは,生理学的には「脳が環境のある一面に集中するために,外来の感覚情報をふるいにかける選択の過程」である.さらに「意識の焦点をあわせて集中することが本質であり,あることを効果的に処理するためにほかのいくつかのことから手を引くこと」であるとされている1).したがってこのような生理学的意味における障害が,注意障害であると考えられる.
注意という言葉自体は,極めて一般的なものである.「夜道に注意する」「風邪を引かないよう注意する」「歩きタバコをやめるよう注意する」など,留意,配慮,叱責の意味で日常生活において当然のように頻回に用いられている.このことが後述する注意障害の示す医学的,臨床的意味を修飾しその全容を捉えることの困難をもたらしているのである.
ここで俎上にあげようとする「注意」とは,生理学的には「脳が環境のある一面に集中するために,外来の感覚情報をふるいにかける選択の過程」である.さらに「意識の焦点をあわせて集中することが本質であり,あることを効果的に処理するためにほかのいくつかのことから手を引くこと」であるとされている1).したがってこのような生理学的意味における障害が,注意障害であると考えられる.
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