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とびら
理学療法(士)の時代
著者: 金子操1
所属機関: 1自治医科大学附属病院リハビリテーションセンター
ページ範囲:P.735 - P.735
文献購入ページに移動最近,一般の方がリハビリを後ろに付けた言葉を使う風潮がある.例えば,「頭のリハビリ」「心のリハビリ」「手のリハビリ」などである.意味合いは別として,語呂がよいので私自身もつい使ってしまう.機能回復をリハビリと同意と理解して使っているようである.患者さんにしてみれば,自分の体や機能を治してくれる人は皆「リハビリの先生」ということになり,PTでもOTでもマッサージ師でも無資格の医療従事者でもよいのである.このような状況をみていると,理学療法も理学療法士も社会的には十分に認知されていないという現実を実感させられる.リハビリテーションの一翼を担っているにしても,なにか寂しい憂鬱と,理学療法(士)の普及・啓発を積極的に展開しなければ,明日はないという思いに苛まれる.
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