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特集 早期理学療法
手の外科における早期理学療法
著者: 山本悟1 酒井和裕2 小笠博義2
所属機関: 1山口県立中央病院リハビリテーション科 2山口県立中央病院整形外科
ページ範囲:P.773 - P.778
文献購入ページに移動手指屈筋腱損傷
手指屈筋腱には,浅指屈筋腱(FDS)・深指屈筋腱(FDP)と長母指屈筋腱(FPL)があり,その損傷分類にはVerdan分類や国際分類(図1)が用いられる.このうち,MP関節近位部から中節骨遠位部に至るzone 2はFDSとFDPが狭い腱鞘内を通るため,断裂腱の縫合を行っても周囲組織との強い癒着を生じて不良な結果となりやすく,no man's landと呼ばれる.縫合部がzone 2外になる遊離腱移植術を行った時代もあったが,現在ではzone 2は専門医が腱縫合(端々縫合)を行うことが原則となっている.術後は,癒着をいかに予防し腱癒合させるかという点に主眼がおかれる.その手段として,現在,最も有効視されているのが早期運動療法である.
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