文献詳細
文献概要
理学療法の現場から
理学療法記録に思うこと
著者: 湯元均1
所属機関: 1時計台病院リハビリテーション部
ページ範囲:P.786 - P.786
文献購入ページに移動以前に耳にした話であるが,ある病院で真夜中に患者が窓から転落し死亡するといった事故があった.家族側は,ベッドが窓のそばに置かれていたため,開いていた窓から誤って転落したとして病院側の安全管理ミスがあったと主張し,訴訟が起こされた.しかし,病院側は,やや雑記帳的な内容であったが詳細な患者の心理状態や言動が記載されていた看護記録(状況的に鬱状態であると判断される内容),当夜は気象庁への確認で雨であったという事実,および準夜帯の見回り時に窓が閉まっていることが確認されていたという証言などを提示した.これらより,本人が故意に窓を開けなければ転落しなかったとして,病院側には安全管理ミスがなかったとの判断が下された.
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