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文献詳細

雑誌文献

理学療法ジャーナル37巻9号

2003年09月発行

文献概要

講座 実践・人事評価・3

上司評価+自己評価で信頼性ある人事評価を構築する

著者: 松田憲二1

所属機関: 1(有)マツダ・ビジネス・コンサルティーション

ページ範囲:P.787 - P.792

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コンピテンシーを人事評価に取り入れる

1.行動特性を見つめるコンピテンシーとは

 アメリカでは,1970年代から目標管理による社員の業績評価が,あまりにも結果重視に偏重し,人材の評価や育成の本来の意味が失われているという問題が指摘されるようになり,結果だけをみるのではなく,「高い業績をあげた社員」が,「なぜ,どんな能力をもってそのような結果を得たのか」を分析することが重要と考えられるようになった.いくつかの方法を用いて,高い業績をあげた社員の能力,資質,行動パターン,価値観,性格,動機といった要因の項目を抽出・分析し,それを高い業績をあげるための必要特性(=behavior)としたのがコンピテンシー(competency)の基本的な考え方である.

 コンピテンシーは,職務において必要な知識やスキル(例えば,専門分野の知識,折衝スキルなど)だけでなく,人間の特性(意識・動機・使命感・信念・素質など)にも着眼しているところに特徴がある.一般的にはコンピテンシーは,「ある特定の仕事環境において,優れた業績を生む要因となる動機・特性・価値観・知識・スキルなど」をいう.これらが行動パターンとなって表れ,測定が可能であると理解されている.そして,マクレランド教授(ハーバード大学の心理学者)は,1970年代からコンピテンシーの研究を始め,その後多くの協力者を得て実用化し,高業績者の成果の行動特性をモデル化した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1359

印刷版ISSN:0915-0552

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