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前十字靱帯損傷患者の階段昇り動作時の膝関節モーメント フリーアクセス
著者: 岡田誠1
所属機関: 1藤田保健衛生大学衛生学部リハビリテーション学科
ページ範囲:P.886 - P.886
文献購入ページに移動階段昇り動作時の速度,立脚相,両側支持期などの特徴は,健常群と疾患群では差は認められなかった.膝関節の関節角度変位にも両群,左右とも差は認められなかった.膝関節モーメントでは,屈曲モーメントは全被験者において動作の16%時点(反対側の足が離床する時)で最高値となった.また,伸展モーメントは約50%の時点(立脚期終期)で最高値となった.屈曲モーメントが最高値となったときの膝関節角度は,各群とも約40度であった.屈曲モーメントの左右差は,健常群と疾患群の健側では差は認められなかったものの,疾患群の患側は50%の減少を認めた(P<0.05).健常群の左右比は,1.08%であったのに対し,疾患群の健患側比は0.34%であった.床反力波形の結果は,疾患群の患側のほうが垂直分力,前後分力ともにピーク値が低値になった.
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