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特集 生活機能向上のための理学療法
生活機能向上を意図した理学療法教育の進め方
著者: 松谷綾子1 伊藤日出男1
所属機関: 1青森県立保健大学健康科学部理学療法学科
ページ範囲:P.545 - P.550
文献購入ページに移動 2001年5月,第54回世界保健会議(WHO総会)において生活機能・障害・健康の国際分類改訂版(ICF:International Classification of Function-ing, Disability, and Health)が採択された.同年11月15日に発表されたWHOのホームページ上の「Press Release WHO/48」の中には,「従来の健康指標は死亡率(つまり,死)であったが,ICFは“生きるということ(life)”に焦点を当てた.つまり,現在の健康状態でどのように生きるか,生産的な満たされた人生をどのようにすれば達成できるのかという視点である.」と述べられている(筆者訳).このように世界的な動向は,人が単に生存しているのではなく,いかにして向上するかという前向きな見方に変化してきている.“生きるということ”は,様々なもの,人,事柄にかかわっており,その向上を考えるときには地域社会での生活を避けて通ることはできない.
このような状況のもと,理学療法士養成施設では「生活機能」を重視し学生を育成していくことが求められていると考える.本稿では青森県立保健大学(以下,本学)の「生活機能向上」に関する取り組みを紹介したうえで,「生活機能向上」をカリキュラムに取り入れるための授業について提言したい.
このような状況のもと,理学療法士養成施設では「生活機能」を重視し学生を育成していくことが求められていると考える.本稿では青森県立保健大学(以下,本学)の「生活機能向上」に関する取り組みを紹介したうえで,「生活機能向上」をカリキュラムに取り入れるための授業について提言したい.
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