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特集 移動動作(分析・介入・介助者への指導)
頸髄損傷不全四肢麻痺患者の移動動作
著者: 小野田英也1
所属機関: 1神奈川リハビリテーション病院理学療法科
ページ範囲:P.623 - P.629
文献購入ページに移動 頸髄損傷(以下,頸損)には完全麻痺(Frankelの分類A)から軽度の不全四肢麻痺(Frankelの分類E)まで多彩な障害が存在する.不全麻痺の中には横断型,半側型,中心型,前部型,後部型があり,それぞれ特徴的な障害像を示す.最近では中高年の不全損傷が増える傾向にあり1),このタイプの特徴は60歳以降に多く,非骨傷性損傷,伸展損傷,中心性損傷,基礎疾患としての加齢による頸椎病変が認められる.障害の程度によっては機能的に歩行が可能であるが,ADL上実用歩行に至らないケースが散見される.横断型や中心型は歩行のみならず,上肢の麻痺ゆえに車いすの自力駆動がままならないケースもある.これらのケースの多くは痙性による筋緊張亢進がみられ,拘縮・痛みの原因やADLの阻害因子になる.
今回筆者に与えられたテーマは「頸損不全四肢麻痺患者の移動動作」である.移動には車いすと歩行の2種類があり,‘移動がなんとか可能なレベル’の頸損者に対し,具体的な理学療法を示す.
今回筆者に与えられたテーマは「頸損不全四肢麻痺患者の移動動作」である.移動には車いすと歩行の2種類があり,‘移動がなんとか可能なレベル’の頸損者に対し,具体的な理学療法を示す.
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