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文献詳細

雑誌文献

理学療法ジャーナル38巻9号

2004年09月発行

文献概要

1ページ講座 理学療法関連用語~正しい意味がわかりますか?

疼痛

著者: 鈴木重行1

所属機関: 1名古屋大学医学部保健学科

ページ範囲:P.753 - P.753

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1.痛みの発生機序

 痛みは生体の警告信号として,呼吸・循環器系,筋・骨格器系,神経系において種々の反応を惹起するが,その多くは生命維持に不可欠なものである.痛みはその発生機序によって,①侵害受容性疼痛,②神経因性疼痛,③精神心因性疼痛に分類される.侵害性疼痛はさらに体性痛と内臓痛に分類され,体性痛は皮膚や粘膜の痛みである表面痛と,骨膜,靱帯,関節包,腱,筋膜,骨格筋の痛みである深部痛とに区分される.

2.急性痛と慢性痛

 組織を損傷する可能性をもった侵害刺激が生体に加わると,局所に分布する侵害受容線維が興奮して痛みを生じる.このときの痛みを急性痛といい,交感神経系の活動が有意となる.一方,慢性痛は急性疾患の通常の経過を過ぎてあるいは障害の治療に十分な時間を越えて,1か月にわたって持続する痛み,もしくは継続する痛みの原因となる病理学的な過程と一体となっている痛み,または数か月あるいは数年の間隔で再発する痛みをいう.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1359

印刷版ISSN:0915-0552

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