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“Physical Therapy”(2003年度版)まとめ
著者: 小野恵子1 植木琢也1 畠中泰司2 水落和也2
所属機関: 1横浜市立脳血管医療センターリハビリテーション部 2横浜市立大学医学部附属病院リハビリテーション科
ページ範囲:P.779 - P.784
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○上肢の体積評価の一致妥当性:周径から求める容積測定法と水置換法との比較
Karges JR, et al:Concurrent validity of upper-extremity volume estimates:comparison of calculated volume derived from girth measurements and water dis-placement volume.(2):134-145
四肢の体積の測定法としては,決められた部位の周径に基づいて各分節の体積を合計する方法と,水を満たした容器に測定肢を入れて溢れた水の容積を計測して求める水置換法があり,どちらも先行研究で信頼性のある評価といわれている.この研究では各測定法との間に一致性があるかを検討した.対象はリンパ浮腫のある14名の女性の両側上肢で,前述の2種類の測定法を施行し,統計はピアソン重相関係数,対応のあるt検定,一次回帰直線が用いられた.結果は,上肢から手指を除いた部分の周径から求めた測定値と水置換法との間には0.99と非常に高い相関が認められたが,各測定値間には有意差が認められた.したがって,臨床上ではどちらの計測方法でも信頼性は得られるが,各測定値に互換性はないので同一症例に対して混同して使用すべきではないと報告している.
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