文献詳細
文献概要
特集 精神障害者の理学療法
精神障害をもつ人々に対するリハビリテーションの現状と課題
著者: 野中猛1
所属機関: 1日本福祉大学
ページ範囲:P.941 - P.945
文献購入ページに移動この十数年で精神障害をもつ人々に対するリハビリテーションは格段の進歩を遂げつつある.わが国では現場の技術が先に変化し,政策が後追いしている.そのため現役の専門職の間でも理解の差異が大きい.
現在のわが国の精神科病棟は,高齢となった長期入院者と比較的若い短期入院者とに二分されており,さらに多くの外来だけで加療されている人々を加えると,「社会復帰」という言葉は適切でない.残された長期入院者には病棟におけるリハビリテーションが必要であっても,新たに発症した大多数の人々は当然のように地域内でリハビリテーションを行っている.
現在のわが国の精神科病棟は,高齢となった長期入院者と比較的若い短期入院者とに二分されており,さらに多くの外来だけで加療されている人々を加えると,「社会復帰」という言葉は適切でない.残された長期入院者には病棟におけるリハビリテーションが必要であっても,新たに発症した大多数の人々は当然のように地域内でリハビリテーションを行っている.
参考文献
1)野中 猛:精神障害者の現状と問題点.総合リハ30:1377-1382,2002
2)野中 猛:“慢性期”治療プログラムの要諦,(岡崎祐士・青木省三・宮岡等編:特別企画,統合失調症).こころの科学120:86-92,2005
3)野中 猛:精神科リハビリテーション100年の歩み.日本精神神経学会百年史編集委員会編:日本精神神経学会百年史,pp444-473,日本精神神経学会,2003
4)野中 猛:国際障害分類の視点による精神障害―機能を制限する認知障害.OTジャーナル35:1215-1219,2001
5)野中 猛:精神疾患における認知行動障害研究の動向.OTジャーナル38:86-93,2004
6)小此木啓吾,深津千賀子,大野 裕(編):必携精神医学ハンドブック,創元社,1998
7)野中 猛:図説精神障害リハビリテーション,中央法規出版,2003
8)ワルシュF&アンダーソンCM(野中 猛,白石弘巳監訳):慢性疾患と家族,金剛出版,1994
9)野中 猛:精神障害リハビリテーションにおけるチームアプローチ概論.精神障害とリハビリテーション3(2):88-97,1999
10)野中 猛:図説ケアマネジメント,中央法規出版,1997
11)野中 猛:ケアマネジメント実践のコツ,筒井書房,2001
12)野中 猛:精神保健現場におけるケースカンファランスの技術.精神科治療学18:415-419,2003
13)野中 猛:教育の場としてのケースカンファランス.精神科臨床サービス5:115-118,2005
掲載誌情報