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文献詳細

雑誌文献

理学療法ジャーナル39巻11号

2005年11月発行

文献概要

入門講座 ICFに基づく評価と記録・3

リハビリテーション総合実施計画書の書き方と活用,そして現状

著者: 諸橋勇1

所属機関: 1いわてリハビリテーションセンター

ページ範囲:P.989 - P.998

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はじめに

 現在のリハビリテーション(以下,リハ)医療は国際障害分類ICIDH(International Classification of Impairments, Disabilities and Handicaps)が中心的なモデル概念だったが,2001年に発表された国際生活機能分類ICF(International Classification of Functioning, Disability and Health)モデルが広まってきたことに象徴されるように,医療や医療経済,介護保険制度という多くの社会的な環境から変化を求められてきている.

 確かに今までのリハ医療においては,効果判定の問題,連携や効率の問題,生活障害より機能障害重視への偏重,予後予測が曖昧,不十分なインフォームドコンセント(以下,IC)など多くの問題点が指摘されてきたが具体的な指針はまだほとんど出されていない.そのような中で制度として新設されたのがリハ総合実施計画書の作成であり,この中にはICFの概念が取り入れられている.

 リハ総合実施計画書の役割は,各職種が総合的な評価を行い,それに基づいた目標やプログラムを立てること,そしてこれを利用して患者(利用者)とその家族に十分なICを行うことである.しかし,現状は診療報酬算定のために記入しているという側面が強く,その目的を十分果たしていないとの声も聞かれる.

 そこで本稿では,リハ総合実施計画書の作成の目的やその活用法に関して現状を踏まえて述べる.

参考文献

1)高橋紳一:リハビリテーション実施計画書ならびに総合実施計画書の改訂をもとめて.リハ医学41:609-613.2004
2)大川弥生:介護保険サービスとリハビリテーション,p114,中央法規.2005
3)大川弥生:入門講座 チームとしての総合評価.OTジャーナル36:1297-1306,2002
4)里宇明元:リハビリテーション(総合)実施計画書を検証する.リハ医学41:594-599,2004
5)伊佐治 隆:回復期リハビリテーションにおけるリハビリテーション総合実施計画書の位置づけとあるべき方向.リハ医学41:606-608,2004
6)伊勢眞樹:急性期総合病院における急性期リハビリテーションの立場から.リハ医学41:614-618,2004
7)斉藤秀之,他:リハビリテーション総合実施計画書による説明と同意に対する患者満足度調査の試み.第6回医療マネジメント学会抄録集,2004
8)吉尾雅春:生活支援に向けた理学療法.理学療法学32:142-145,2005

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1359

印刷版ISSN:0915-0552

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