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文献概要
特集 ボディイメージ
理学療法とボディイメージ
著者: 小澤佑介1
所属機関: 1リハビリテーション天草病院リハビリテーション部
ページ範囲:P.1037 - P.1042
文献購入ページに移動リハビリテーション領域の臨床場面で「この症例はボディイメージが悪い」などの表現がよく聞かれるが,意味や定義などが曖昧なまま使用されている印象を受ける.根拠に基づく医療(evidence based medicine:EBM)を実践するにあたり,1つの用語に対してセラピストが共通の認識で論議していくことが重要であると感じている.
ボディイメージという用語は類似語も多数見受けられ,定訳も未確立であるのが現状といえる.本稿では筆者なりにボディイメージと周辺用語についてまとめ,臨床的知見による捉え方と障害像,理学療法領域におけるボディイメージの可能性についても論ずる.
ボディイメージという用語は類似語も多数見受けられ,定訳も未確立であるのが現状といえる.本稿では筆者なりにボディイメージと周辺用語についてまとめ,臨床的知見による捉え方と障害像,理学療法領域におけるボディイメージの可能性についても論ずる.
参考文献
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掲載誌情報