理学療法ジャーナル39巻2号

2005年02月発行

特集 実践能力を高めるカリキュラム 実践能力を高めるための特色ある理学療法教育方法

問題解決思考を高めるための取り組み

著者： 伊藤俊一¹ 信太雅洋¹ 山本克郎¹

所属機関： ¹北海道千歳リハビリテーション学院

ページ範囲：P.130 - P.133

北海道千歳リハビリテーション学院（以下，本学）は，平成7年に理学療法学科（昼間部，1学年40名）を3年制で開学した．その後，平成10年に作業療法学科（1学年30名）を併設し，平成12年に両学科に夜間部（1学年30名）を4年制として増設している．

　開校以来，“現場で役に立つセラピストを作る”ことを目標^1）に，数多くの実験的取り組みを行ってきたが，それらの取り組みは常に臨床実践能力をより高めるために有効な方法の模索であった．現在，本学におけるセラピスト養成教育における実践能力を高めるカリキュラムとは，問題解決を促すための課題をできる限り体験させることと，臨床をいかに意識させるかにほかならないと考えている．したがって，1年次から単に臨床見学という授業ではなく，より臨床を意識させる講義の導入として上級生との授業ともリンクさせ，その自己点検評価を教員と学生の相互間で行い，2年次以降の臨床実習へ向かわせている．

参考文献

1）山本克郎：先生が燃え学生が燃え学校がある，地勇社，pp35-162，2002

2）米山喜久治：探求学序説；人の知と創造，問題解決の立場から，文眞堂，pp142-188，1993

3）川喜田次郎：発想法，中公新書，pp116-188，1967

4）文部科学省生涯学習政策局（産学連携による高度職業人育成総合プロジェクト・編）：「健康科学遠隔教育プログラム開発」事業報告書，2002

5）文部科学省生涯学習政策局（専修学校社会人キャリアアップ教育推進事業・編）：「医療技術者の養成ための社会人専門教育プログラム」事業報告書，2003

6）文部科学省生涯学習政策局（専修学校先進的教育研究開発事業・編）：「医療技術者養成のための生涯学習支援プログラムとモバイル遠隔教育システム」事業報告書，2004