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特集 回復期リハビリテーション病棟における理学療法
回復期リハビリテーション病棟の現状と課題
著者: 石川誠1
所属機関: 1初台リハビリテーション病院
ページ範囲:P.391 - P.397
文献購入ページに移動回復期リハビリテーション病棟の創設理由
1990年代に,発症早期・超早期から開始されるリハの重要性が強調された.しかし,先駆的な一部の急性期病院を除いて十分に実施されることは稀であった.一方,介護保険制度の準備期であった当時は,通所リハ(当時の老人デイ・ケア)および老人保健施設などにおける維持期リハの基盤整備の時期でもあった.この時期に厚生労働省老人保健課より「地域リハビリテーション支援活動マニュアル」が提示された.ここには「介護保険の自立支援,要介護状態の軽減・予防を図るためには,第一に寝たきり等の発生を可能な限り予防する予防的リハビリテーション,第二に障害が発症すれば早期に開始される急性期・回復期リハビリテーション,第三に寝たきり等の進行を阻止する維持期リハビリテーションを量的にも質的にも充実し,各地域毎に整備することが緊急かつ重大な課題」と明記され「地域リハビリテーション支援体制整備推進事業」が開始されたのである.以後,リハ医療サービスにおける課題は,急性期リハ,回復期リハ,維持期リハの基盤整備となった.
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