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「時間歩行試験(timed walk test)」は特発性肺線維症(IPF)の重症度と生存率を予測する
著者: 塩谷隆信1
所属機関: 1秋田大学医学部保健学科理学療法学専攻
ページ範囲:P.464 - P.464
文献購入ページに移動目的:特発性肺線維症(idiopathic pulmonary fibrosis;IPF)は中央生存期間が約3年でたえず進行性の予後不良な疾患である.現在,安静時の気流速度や肺気量がIPFの臨床経過や予後の指標として使われている.本研究は6分間歩行試験の改編版である時間歩行試験(timed walk test)が,IPFの重症度や予後を正確に特徴づけるかどうかを検討することを目的とした.
対象・方法:対象は,典型的なIPFである28名(平均年齢62.7歳,男性19名,女性9名,%FVC59.9%,%FEV161.1%,PaO267.1mmHg,平均罹病期間4.3年)とした.時間歩行試験は,基本的には6分間歩行試験であるが,プライマリー・エンドポイントを歩行終了時の酸素飽和度と歩行スピード,セコンダリー・エンドポイントを歩行距離と歩行時間とするものである.本法では酸素飽和度が88%以下となる症例では酸素吸入(2l/分)を用いた.時間歩行試験と現在の重症度の指標がベースラインで測定された.参加者は,前向きに時間歩行試験の諸指標と予後との関連性について4年間以上追跡された.
対象・方法:対象は,典型的なIPFである28名(平均年齢62.7歳,男性19名,女性9名,%FVC59.9%,%FEV161.1%,PaO267.1mmHg,平均罹病期間4.3年)とした.時間歩行試験は,基本的には6分間歩行試験であるが,プライマリー・エンドポイントを歩行終了時の酸素飽和度と歩行スピード,セコンダリー・エンドポイントを歩行距離と歩行時間とするものである.本法では酸素飽和度が88%以下となる症例では酸素吸入(2l/分)を用いた.時間歩行試験と現在の重症度の指標がベースラインで測定された.参加者は,前向きに時間歩行試験の諸指標と予後との関連性について4年間以上追跡された.
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