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文献詳細

雑誌文献

理学療法ジャーナル39巻6号

2005年06月発行

文献概要

特集 介護老人保健施設における理学療法の課題

介護老人保健施設におけるリスク管理―転倒対策を中心に

著者: 川渕正敬1 小笠原正2

所属機関: 1介護老人保健施設いごっぱち 2在宅総合ケアセンター近森

ページ範囲:P.505 - P.511

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介護保険制度下では介護老人福祉施設,介護療養型医療施設,介護老人保健施設(以下,老健)の3施設が維持期リハビリテーションを担う主な施設サービスの拠点であり,中でも老健はリハビリテーション(以下,リハ)を主たる機能とし,家庭復帰を目指した医療と介護の一体的なサービスを提供することにより,在宅ケアの支援を目指す施設とされている.また老人保健施設協会は,その機能・役割について①総合的なケアサービス提供,②家庭復帰の支援,③在宅ケアの支援,④地域に開かれた施設の4つを挙げ,医療機関と在宅の中間施設として位置付けられるものとしている.

 老健における理学療法士(以下,PT)の役割は主に身体機能・能力の維持・向上,活動性の維持・向上にあり,あくまで在宅における日常生活動作(以下,ADL)を視野にいれた取り組みが大切である.一方,在宅生活を送るにあたり,障害高齢者の身体的要因や彼らを取り巻く環境には機能・能力低下を引き起こす様々な因子が存在するが,中でも転倒は生活機能の低下を引き起こす大きな原因であり,積極的にその予防に努めることが大切となる.そこで本稿では,老健におけるリスク管理,特に転倒対策について当施設における現状と取り組みを交えながら述べることにする.

参考文献

1)江藤文夫:高齢者の転倒と骨折のとらえかた―転倒と転倒後症候群.月刊総合ケア,12(12):6~12,2002
2)栗原正紀:高齢者の歩行と転倒.月刊総合ケア12(12):13~14,2002
3)小笠原 正:入院中の転倒予防における基本的視点.月刊総合ケア12(12):19~22,2002
4)澤村誠志,大田仁史・他:これからのリハビリテーションのあり方,青海社,2003
5)眞野行生(編):高齢者の転倒とその対策,医歯薬出版,1999
6)内山 靖:高齢者の平行機能と転倒.理学療法18:858~863,2001
7)近藤 敏:高齢者の転倒と心理的要因.理学療法18:869~873,2001

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1359

印刷版ISSN:0915-0552

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