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とびら
プーから学ぶ人間学―理学療法士にとって大切なものは?
著者: 比嘉早苗
所属機関:
ページ範囲:P.567 - P.567
文献購入ページに移動私は先日,母校である高校から総合学習の一環として社会人講話を依頼されました.理学療法士としての経験や仕事内容,そして社会との関わりを,将来性のある多感な高校生に話してほしいということでした.はて,何を話そうか? 理学療法士として? 社会人として? どんなことを話せばいいのか.挨拶ができる,目上の人に対してきちんと接することができる,その場の空気を読む,自分が今どの立場にいるのか等々,親父の教訓のようなことが題材として頭に浮かんでくるのです.それは実はとても当たり前のことで日常の道徳的な部分なのです.今までリハの学生に対して社会人としてや理学療法士としてということは話してきましたが,今回はその学生よりも若い高校生に,社会人として何が必要なのかを話すことになります.それで,前述したプーの本を題材として,いわゆる“リハビリ”ではなく「リハビリテーション」について,理学療法士までの険しい(私自身ができの悪い学生でしたので)道のりなどを話しました.総合学習の目的である,職業に対する関心,社会性,また,一番重要と考える当たり前のことができること,日常の道徳についてを,プーを話題にすることで理解しやすく話をしました.当たり前のことができないということが,今私の周りでも,そして現社会において常に話題に上ります.理学療法士として適性があるのかないのかということは,いつも議論されるところですが,最終的には社会に適応できるだけの能力があるのか,ということにまで話は発展していきました.
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