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文献詳細

雑誌文献

理学療法ジャーナル39巻7号

2005年07月発行

文献概要

入門講座 訪問リハビリテーション・3

訪問リハビリテーションにおけるリスクマネジメントのポイント

著者: 廣澤隆行1 村上重紀1 鶴見隆正2

所属機関: 1公立みつぎ総合病院保健福祉総合施設附属リハビリテーションセンター 2神奈川県立保健福祉大学リハビリテーション学科理学療法学専攻

ページ範囲:P.619 - P.624

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リハビリテーション(以下,リハ)医療は時期によって急性期,回復期,維持期に分類される.そのシームレスな流れの中で訪問リハビリテーション(以下,訪問リハ)は維持期リハに位置する.しかし,急性期病床における在院日数の短縮化,回復期リハ病棟の不足のため,医療機関で行うべきリハを行わないまま,急性期リハや回復期リハの途中にある患者が自宅退院を余儀なくされ,訪問リハを利用することもある.また,訪問リハの利用者は維持期とはいえ,要介護4,5や筋萎縮性側索硬化症(以下,ALS),筋ジストロフィー症などの難病で重度の障害を呈する者も少なくない.

 このような利用者に対して訪問リハで関わる場合,リスクマネジメントが不可欠であるが,訪問リハでは,サービス提供者が散在しているため,利用者に関する情報を収集することが容易ではないうえに,訪問リハ利用者の様子を毎日見ることができないことから変化に気づきにくい.また,事故が医療機関内で起こった場合のように,すぐに検査や処置ができるわけではない.

参考文献

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3)竹内孝仁:脱水の医学.介護基礎学,pp79-88,医歯薬出版株式会社,1998
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11)安岡菊之進:ベンチレーターはパワー―当事者から学んでほしいこと―.訪問看護と介護5:526-551,2000

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1359

印刷版ISSN:0915-0552

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