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1ページ講座 理学療法関連用語~正しい意味がわかりますか?
ロンベルグ徴候
著者: 淺井仁1
所属機関: 1金沢大学大学院医学系研究科
ページ範囲:P.703 - P.703
文献購入ページに移動ロンベルグ検査は,厳密には失調症の原因の鑑別に用いられてきており,ロンベルグ徴候が陽性の場合には,脊髄性の運動失調を疑うことになる.これに加えて平山は,閉眼閉足起立試験をロンベルグ試験とすると,前庭機能障害にみられる閉眼立位時の動揺も一種のロンベルグ徴候と考えたほうが実際的であると述べ,閉眼閉足起立試験によって身体の動揺が起こる場合をすべてロンベルグ徴候陽性とし,これを脊髄癆型後索性ロンベルグ徴候,前庭性ロンベルグ徴候,および下肢筋力低下による末梢性ロンベルグ徴候に分類している2).前庭性ロンベルグ徴候は閉眼後の身体動揺は次第に増強するが転倒することは少ないというものであり,下肢筋力低下による末梢性ロンベルグ徴候は特に腓骨筋の筋力低下により閉眼時の横方向の動揺が増えるというものである3).
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