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文献詳細

雑誌文献

理学療法ジャーナル40巻1号

2006年01月発行

文献概要

特集 臨床実習教育

臨床実習教育の変遷と展望

著者: 小川克巳1

所属機関: 1熊本リハビリテーション学院 教育部

ページ範囲:P.5 - P.11

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はじめに

 今年度も間もなく28週間という長きにわたる臨床実習(総合実習)の全日程を終了した学生が学院へと戻ってくる.臨床実習を終えた学生はひと回りもふた回りもそれらしく成長し,その1人ひとりの成長ぶりを目の当たりにすることが,われわれ指導する側にとって大きな喜びの1つでもある.ただ,そのように大きな変化を起こさせる臨床実習という場面に,学院職員が直接的に関わる機会が少ないという現実に対してはいささかの物足りなさと共に寂しさも感じる.

 教育とは,「人間に他から意図を持って働きかけ,望ましい姿に変化させ,価値を実現する活動」(広辞苑)であり,指導とは,「児童・生徒を生活に適応させ,望ましい発達を可能にするための教育活動」(広辞苑)であるとされる.理学療法士養成に関わる者の1人として,「望ましい姿」や実現したい「価値」を自分自身の中に明確に持ちつつ,学生と向き合うことの大切さと難しさを改めて思う.

 さて今回,理学療法士養成課程における最終段階であり,後々のその学生の理学療法士としての基本的スタンスを決定づけると言っても過言ではない臨床実習教育について,その変遷と展望を述べる機会をいただいた.臨床実習教育のこれまでの流れを振り返りつつ,理学療法(士)を取り巻く課題などについても触れた上で,今後の展望を述べさせていただく.

参考文献

1)奈良 勲(編):理学療法学教育論,医歯薬出版,2004
2)熊本大学医学部臨床実習入門コースワーキンググループ編集委員会:基本的臨床能力学習ガイド,金原出版,2002
3)(社)日本理学療法士協会,理学療法白書,1995
4)(社)日本理学療法士協会,理学療法白書,2000
5)(社)日本理学療法士協会,臨床実習教育の手引き(第3版),1992
6)(社)日本理学療法士協会,臨床実習教育の手引き(第4版),2000
7)西村 敦:臨床実習教育の変遷と展望.PTジャーナル28:438-442,1994

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1359

印刷版ISSN:0915-0552

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