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症例報告
発症後20年以上経過した脳卒中片麻痺に対し理学療法を実施して効果が得られた1症例―治療的電気刺激と自転車エルゴメーターを用いた痙縮減弱の効果
著者: 泉川幸恵1 三村聡男1 小川真司1 小塚和豊1 𠮷田真一1 原行弘1
所属機関: 1日本医科大学千葉北総病院リハビリテーション科
ページ範囲:P.875 - P.879
文献購入ページに移動一般的に,中枢神経疾患にみられる運動麻痺では,上位中枢の障害によって随意運動が不能になるだけでなく,上位中枢の抑制から解放された下位中枢の自動的な型にはまった姿勢や運動が出現する1).
運動麻痺に対する理学療法は,通常,脳そのものの回復が6か月以内にほぼプラトーになると考えられていることから,慢性期では回復期に獲得した能力の維持を目的とすることが多い1).
われわれは,脳梗塞発症後20年以上経過し,踵足歩行と内反・尖足歩行の2つのパターンを認める症例を経験した.今回,痙縮の減弱を目的として,治療的電気刺激(therapeutic electrical stimulation:以下,TES)と自転車エルゴメーター(以下,エルゴ)を用いた理学療法を実施し,有効であったので報告する.
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