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特集 理学療法の展望2006 第Ⅱ部 理学療法の発展と課題
下肢切断と理学療法―現状と発展そして今後の課題
著者: 畠中泰司1
所属機関: 1横浜市立大学附属病院リハビリテーション科
ページ範囲:P.1188 - P.1189
文献購入ページに移動1.はじめに
従来,下肢切断の原因は外傷によるものが多く,骨の悪性腫瘍や循環障害などの疾病による切断は少ないといわれてきていた.しかし,最近の報告では,糖尿病による足部壊死や末梢循環障害による疾病で切断を余儀なくされる高齢者の増加が指摘されている.このような高齢切断者は,残存機能の低下に加え,他の疾病を併発しており,多くの問題を抱えていることから,義足歩行の獲得を断念せざるを得ない場合がある.そのため高齢者の下肢切断者では,義足歩行が獲得できない場合の移動方法なども視野に入れて対応をしなければならない.しかし一方では,一側下肢切断者の機能は,義足の開発が進んできたことに相まって義足装着で高い能力を発揮する切断者がみられようになり,若年の大腿切断者の中には義足装着で交互走行を獲得できるまでになっている.
本稿では,これまでに開発され処方されるようになっている義足のソケットや継手および部品について概説し,その対応についての私見を述べる.
従来,下肢切断の原因は外傷によるものが多く,骨の悪性腫瘍や循環障害などの疾病による切断は少ないといわれてきていた.しかし,最近の報告では,糖尿病による足部壊死や末梢循環障害による疾病で切断を余儀なくされる高齢者の増加が指摘されている.このような高齢切断者は,残存機能の低下に加え,他の疾病を併発しており,多くの問題を抱えていることから,義足歩行の獲得を断念せざるを得ない場合がある.そのため高齢者の下肢切断者では,義足歩行が獲得できない場合の移動方法なども視野に入れて対応をしなければならない.しかし一方では,一側下肢切断者の機能は,義足の開発が進んできたことに相まって義足装着で高い能力を発揮する切断者がみられようになり,若年の大腿切断者の中には義足装着で交互走行を獲得できるまでになっている.
本稿では,これまでに開発され処方されるようになっている義足のソケットや継手および部品について概説し,その対応についての私見を述べる.
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