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特集 理学療法の展望2006 第Ⅱ部 理学療法の発展と課題
肩関節疾患の理学療法
著者: 立花孝1
所属機関: 1信原病院リハビリテーション科
ページ範囲:P.1202 - P.1203
文献購入ページに移動この四半世紀の肩関節に関するトピックスといえる事柄についてその変遷と現状を振り返る.
1.肩甲上腕リズム
随分古い時代の話になるが,Codman(1934)が肩はある一定のリズムでよどみなく動くと指摘し,Inman(1944) がその「ある一定のリズム」を具体的な数値で示した.それは,現在もなお通説として受け入れられている「2:1説」の元になるものであった.以後,リズムが存在することは認めつつ,一律に2:1であることは否定する報告が多く出されているが,どういう訳かInmanの説が通説となっている.
遅ればせながらも理学療法関連学会においても多くの報告がみられ,肩のバイオメカニクスの入り口的存在になっている.まとめると下垂位に近いほど肩甲上腕関節の割合が高く,挙上位になるほど肩甲骨の割合が高くなるが全体的にみるとやはり2:1というところだろう.
使い古された感がある言葉だが,概念だけが先走りし,臨床的に十分活用されているかどうかは疑問である.肩甲骨が本来とは逆の方向に動いていないか,肩甲骨の上方回旋の角度は十分か,最大挙上位ではゼロポジションになっているかなどがポイントである.
1.肩甲上腕リズム
随分古い時代の話になるが,Codman(1934)が肩はある一定のリズムでよどみなく動くと指摘し,Inman(1944) がその「ある一定のリズム」を具体的な数値で示した.それは,現在もなお通説として受け入れられている「2:1説」の元になるものであった.以後,リズムが存在することは認めつつ,一律に2:1であることは否定する報告が多く出されているが,どういう訳かInmanの説が通説となっている.
遅ればせながらも理学療法関連学会においても多くの報告がみられ,肩のバイオメカニクスの入り口的存在になっている.まとめると下垂位に近いほど肩甲上腕関節の割合が高く,挙上位になるほど肩甲骨の割合が高くなるが全体的にみるとやはり2:1というところだろう.
使い古された感がある言葉だが,概念だけが先走りし,臨床的に十分活用されているかどうかは疑問である.肩甲骨が本来とは逆の方向に動いていないか,肩甲骨の上方回旋の角度は十分か,最大挙上位ではゼロポジションになっているかなどがポイントである.
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