文献詳細
文献概要
特集 理学療法の展望2006 第Ⅱ部 理学療法の発展と課題
産業理学療法の発展と課題
著者: 藤村昌彦1 奈良勲2
所属機関: 1広島大学大学院保健学研究科 2神戸学院大学総合リハビリテーション学部
ページ範囲:P.1204 - P.1205
文献購入ページに移動わが国において,産業と医療の関係が法的に整備されたのは,今から30数年前の労働安全衛生法(1972年)である.法整備以前にも,明治初期から産業保健活動は行われており,当時,繊維業に多発した肺結核の予防に寄与している2).その後,産業保健の対象疾病は,(1)致死性疾病から非致死的疾病,(2)急性疾病から慢性疾病,(3)多発疾病から散発疾病,(4)職業性疾病から作業関連疾病・一般疾病へとその関心は推移してきた3).さらに予防医学の進歩とともに,有害環境に対する衛生工学的な対策が進展し,事業所における有害環境への対策が整備された.最近では,産業保健の関心は,作業関連疾患,特に労働作業に由来する筋骨格系の疾患や健康増進・メンタルヘルスにも注目されるようになってきた.
参考文献
掲載誌情報