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特集 脳卒中治療ガイドラインと理学療法
脳卒中治療ガイドラインの概要と展望
著者: 正門由久1 里宇明元2 木村彰男1
所属機関: 1慶應義塾大学月が瀬リハビリテーションセンター 2慶應義塾大学医学部リハビリテーション医学教室
ページ範囲:P.253 - P.258
文献購入ページに移動従来の医療では,「厳密な証拠に基づく意思決定」よりも「経験に基づく意思決定」が主流であったが1),近年,EBM(evidence based medicine)が提唱され,わが国でも急速に広まりつつある2).リハビリビリテーション(以下,リハビリ)医学・医療の分野においてもその導入が期待されている1,3).このようななかで,様々な疾患に対して最新の治療法を集積し,EBMの具体的な支援策となり得る診療ガイドラインを作成することが求められている2).ガイドラインとは,医師が特定の臨床上の問題に対して,適切なヘルスケアを提供できるよう系統的に作成された勧告である.その目的は,ヘルスケア過程の改善,臨床の均質化,医療資源利用の最適化,医師への最新知識の提供と科学的証拠の活用の促進にある2).
本稿では,本邦で昨年出版された「脳卒中治療ガイドライン20044)」策定までの経緯・概要を示し,今後のガイドライン改定の方向およびリハビリ医学・医療の課題について述べる.
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