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文献詳細

雑誌文献

理学療法ジャーナル40巻6号

2006年06月発行

文献概要

特集 アスリートのための理学療法

スポーツ現場に求められるアスレティックトレーナー

著者: 松田直樹1

所属機関: 1国立スポーツ科学センター

ページ範囲:P.415 - P.422

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はじめに

 近年,トリノ五輪を始めJリーグやプロ野球など,様々なスポーツの現場でメディカルスタッフとして活躍する理学療法士を見かける機会が増えている.それにともない,医学部や理学療法士養成校でも,スポーツ分野への進路を希望する学生の割合が非常に多くなっているという1,2).スポーツ現場での活動を希望する学生に,どんな活動をしたいのかと尋ねると「トレーナーとして働きたい」と答える学生が多い.「トレーナーってどんな仕事?」と少し抽象的な質問をすると,トレーナーとしてのイメージをはっきり表現できないことが多い.これは学生に問題があるのではなく,様々な守備範囲を持つトレーナーが入り交じって活動しているためである.「スポーツ分野での理学療法士」と「アスレティックトレーナー」の2つの役割は近いものでもあり,逆に遠いものでもあると筆者は感じている.

 本稿では,スポーツ現場で幅広いメディカルサポートを担う「アスレティックトレーナー」として「理学療法士」が活動していくにあたり,どのようなアドバンテージを有しているのか,“理学療法・リハビリテーションの専門家として”以外にもどのような活動をしていく必要があるのかを総論的に述べたい.

参考文献

1)河野一郎:わが国におけるスポーツ医学教育のあり方医学教育の立場から.臨床スポーツ医学8,345-346,1991,文光堂
2)片寄正樹,他:スポーツ理学療法の現状と将来展望.理学療法22:1187-1190,2005
3)日本サッカー協会:JFAフィジカル測定ガイドライン2006年版,2005
4)山本晃永:受傷直後における必要な評価.サッカークリニック13:60-65,ベースボールマガジン社,2006

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1359

印刷版ISSN:0915-0552

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