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特集 アスリートのための理学療法
スポーツ現場に求められるアスレティックトレーナー
著者: 松田直樹1
所属機関: 1国立スポーツ科学センター
ページ範囲:P.415 - P.422
文献購入ページに移動近年,トリノ五輪を始めJリーグやプロ野球など,様々なスポーツの現場でメディカルスタッフとして活躍する理学療法士を見かける機会が増えている.それにともない,医学部や理学療法士養成校でも,スポーツ分野への進路を希望する学生の割合が非常に多くなっているという1,2).スポーツ現場での活動を希望する学生に,どんな活動をしたいのかと尋ねると「トレーナーとして働きたい」と答える学生が多い.「トレーナーってどんな仕事?」と少し抽象的な質問をすると,トレーナーとしてのイメージをはっきり表現できないことが多い.これは学生に問題があるのではなく,様々な守備範囲を持つトレーナーが入り交じって活動しているためである.「スポーツ分野での理学療法士」と「アスレティックトレーナー」の2つの役割は近いものでもあり,逆に遠いものでもあると筆者は感じている.
本稿では,スポーツ現場で幅広いメディカルサポートを担う「アスレティックトレーナー」として「理学療法士」が活動していくにあたり,どのようなアドバンテージを有しているのか,“理学療法・リハビリテーションの専門家として”以外にもどのような活動をしていく必要があるのかを総論的に述べたい.
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